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肌寒い冬の朝、まだ結婚する前の話です。


会社に通勤するため道路を歩いていた時、隣に白い子馬が並行して歩いている幻を見ました。


とても白い体毛に包まれ、瞳の色は澄んだ水色。


立て髪は七色のような、不思議な光沢を持っているような。


立て髪の色がよく見えなかったその理由は、オーガンジーのような透け感のある花嫁のベールをかぶっていたからかと思います。


もしかしたらベールの下には一角があったかもしれません!


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その白い馬は、しばらく私のそばにいました。


もちろん乗れないし、撫でることもできませんが、


隣を同じ速度で歩いて、夜眠る時も側にいて、綺麗な瞳でじっと見つめていました。


家庭を持ち、子育てに翻弄される毎日で忘れがちになってしまった白い馬です。


そのような生活の最中、たまに思い出して「ウマちゃん」と心で呼ぶと、そっと隣にいる感覚がします。


初めて会った時よりも大きく成長しているようです。


柔らかいベールが肌に触れてサラサラとくすぐるような感覚と、体毛の柔らかさ。


澄み切った宝石よりも美しい瞳がこちらに向くのを感じます。


ウマちゃんはなんとも言えない幸福感を運んでくれます。





 
 
 

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