
今回の作品はシューマンの「三つのロマンス」という曲を聴いて描いた作品です。
シューマンの曲は自分が社会人になって様々なことを経験し、結婚をして自分が親になって。
ある程度の時間が経過した今、シューマンの曲を改めて聞くと「心に沁みる〜!」と感動する曲が多いです。

私が3つのロマンスを改めて聴いた時、
「聞いて!聞いて!あなたに話したいことがいっぱいあるんだよ!」「これはこうでね!あれはそれでね!」
というような生々しい感覚が伝わってきて、びっくりしました。
音のそれが、もはや会話の波。
それはそれは目の前に熱心に近くに来て語ってくる人に相槌を打つ自分、のような。
勢い余る言葉の洪水を浴びるような幻を体感した気がしました。

私には音大、芸大のお友達、演奏者として活躍される方や楽器の講師になった方々など、音楽関係の方々と色んな縁があります。
私の周りだけかもしれませんが・・・ピアノや声楽など、どんな専門分野に関わらずどの方も大体「おしゃべりが好き!」
スイッチが入ると怒涛に喋る、喋る、また喋る。こちらの言葉が入る隙がないくらいに喋る。
ある人は普段おっとりしてるけれど、スイッチが入ると真顔になって喋る、喋る、喋る。
私はそのマシンガンのようなおしゃべりを聞いててすごく楽しいので、みんな大好きです(笑)
シューマンの曲から声が聞こえる感覚と、お友達のその姿が自分の中で絶妙に重なりました^^
きっと音で表現する方々は、その音に言葉以上の感情や伝えたい熱をブワア〜〜〜!と込めているのかなと思いまして、
演奏者の音から無数のラブレターが吹き飛ぶという、この作品を描きました。
多くの音楽で溢れる世の中ですが、私は音楽の道で活躍されている方々を心から尊敬しています。
沢山の人々の生活の中で、色んな時間を共有し、時には励まし、癒し、勇気を与えてくれ、生きる力をくれる音楽。
その道で表現される方はとても大変な思いをされることも多いと思うのですが、
私はそんな音楽の表現者のかっこいい姿を描き、これからも応援し続けたいです。
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