「きゅうりの夢」
その年はコロナの影響で、毎年参加していたグループ展の開催が難しくなりました。
しかし、毎年開催し続けていた展示なのでなんとか開催しようということで、今年はネット上で展示会をすることになりました。
私は昨年の後半から今年にかけてずっと絵本の作画をしていて、あまり日本画を描けていなかったのですが
この展示会のために久々に筆を取りました。
完成してから一度も自宅から出たことのない作品ですが、いつか外で展示できたら良いなあと思っています。
映像は夫にお願いして自宅で撮影してもらい、翻訳は韓国留学を経験した友人にお願いし、
なんとか映像を作ることができました!
きゅうりの夢という作品は4つのパネルで表現しています。
私は複数の画面で一つの作品を描くのが結構好きです。
アクリル画やイラストの時は一枚に一つの物語を完結させるのですが、
日本画では一つの作品に無常感だったり、緩やかな時間の流れを表現したくてこのようになる事が多いです。
私の作品は、ある日の明け方に見た「きゅうりの夢」を4つのパネルで表現しました。
今年の夏、我が家のベランダで初めての家庭菜園をしました。
実際にはミニトマトとバジルを育てていたのですが、今年の夏は日本では涼しい日が多かったせいか、野菜の収穫量は思ったほど採れませんでした。
しかし私の夢の中のベランダにはミニトマトではなく、なぜかきゅうり、しかも大きいきゅうりがたくさん実っていました。
その日は台風が来ていてベランダの窓の外は暴風と大粒の雨で大荒れでした。
しかしきゅうりは吹き飛ばされることなく、どんどん大きく成長して、台風が過ぎた後、ベランダには太陽の光が差し込んできました。
大きく育ったきゅうりは雨にぬれてキラキラしていて、なんだか美しく、雄大で、神秘的でとても印象的でした。
夢はそこで終わりましたが、どうして私はとても大きく育ったきゅうりを夢の中で食べてしまわなかったのか!と少しガッカリしました。
その後、私はきゅうりの夢を思い出すように絵にして、絵の中では立派なハサミを持ったカニさんに収穫してもらうことにしました。
・・・という解説をした私の作品紹介が入っています。^^
一緒にこちらの展示会を作っている韓国、台湾、日本の作家さんの作品も見応えあります!
各作家さんの絵画と作者の思想、両方合わせて鑑賞できるので私もすごくワクワクしながら観させていただきました。
ぜひご視聴してみてください^^
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