これは私が高校生だった時に見た夢を描いた作品です。
満点の星空を見上げていたら、上空から一つの大きな隕石が降ってこようとしていました。
隕石に潰される数秒前、なぜか願い事を言わなきゃ!という考えが浮かび
当時受験生だったのもあり・・・「ムサビに受かりますように!!」って叫んで、隕石に潰される直前に目が覚めました。
今でもその夢の景色を鮮明に覚えています。
なので、実際に見た夢の内容を正確に表現すると「隕石に潰されそうになる女」でしたが、ここはあえて「星を掴む女」にしました。
当時高校生だった私の「ムサビに行きたい」という一つの大きな願いですが、
それを叶えるためにしてきた努力は本当に、本当に大変でした。
もう受験は経験したくないです・・・。
2年半かかった親への説得。
年間数千枚のクロッキーとデッサン、高校生としての色んな教科の勉強、美術史の勉強。
実技試験の対策と素描の下積み。
日本画の技法を学び、様々な巨匠の作品を沢山鑑賞すること(これは半分趣味)。など・・・
それでも大学の試験というのはたったの1回の機会です。(当時推薦入試もなく、浪人は許されませんでしたので)
その人生でたった一回の隕石のような大きく重い機会を確実に掴むためにも、成長の段階が必要だったのだなと思います。
この作品の星を掴む少女の足元には、鳥の雛、幼鳥、そして羽ばたく鳥へと鳥たちがだんだん変化している様が描いてあります。
この作品は左から右へと時間が流れていますが、最終的には自分の体で星を掴みに行きます。
星を抱く体がだんだんと輝いているような、黄色の蝶々が集まっているような、そんな感じになっています。
それから私の高校受験は無事に合格という白星を取れ、その後本当に貴重な大学生活を過ごすことができました。
それから今は何年か時間が経過していますが、
たまに、あの夢に向かうひたむきな心を思い出したくなります。
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