酉年


こんばんは〜^^

今年の初描きは鶏にしようと思いましたが、今まで鶏を描いたことがありませんでした。

どうしようかなと考えていたら・・・「若冲から学ぼう!」と閃きがあって大好きな若冲の群鶏図を模写してみようかなと思って描いてみました!

大元の若冲の作品と比較するまでもなく、もはや模写ではなく「参考にしました」ぐらい違う画面になりましたが・・・^^;

私は大学の時の古典模写が本当に好きでした。

古典模写の授業では「鳥獣戯画」や「源氏物語絵巻」などの古い作品をそっくりそのまま描き写すことをします。

これがこれが・・・例えば500円玉ぐらいの面積の画面を再現するのに、数時間ちまちま筆先を針のようにして点々を刺すようにして線を再現するというか、とにかく原作はそんな時間かけて描いていませんが、それを再現するために数十倍、数百倍の時間をかけて再現する。そんな首が固まってしまうような繊細な作業です。

好みが分かれますね。本当に好きな人は何時間も何日も没頭できますが、いやだ〜!という人は本当に嫌だと思います。

そんな古典模写の授業でしたが、その指導をしてくれた教授が授業を始める前このような事を語ってくれました。

「なぜ、私たちは古い作品を模写する必要があるのでしょうか。

絵画には真新しい絵と、新しい絵があります。

真新しい絵というのは、その時代、その時の流行を追いかけるような作品です。

しかし新しい絵というのは普遍的で、時代を超えて、100年、1000年経ってもなお現在に、未来に生きる人にさえも新鮮さを与え続ける作品です。

あなたたちは、100年ぐらいの一生の間、同じく絵を描いて作品を残していくとしても

この時代の流れに従って真新しい絵を描きたいでしょうか。

それとも、時代を超えて生き続ける新しい絵を描きたいでしょうか。

私たちは時代を貫き私たちに感動を与え続ける昔の絵から、普遍的な新しさを学ぶために古典模写をするのです。」

私は古典模写の授業で教授が語ってくれた、この言葉を恐らく一生忘れません。

ものすごく衝撃的でした!

それはそれは、時代を貫く新しい絵、描きたくなるじゃないですか。

学生時代、その言葉があまりにも自分の深い所にヒットしたので自分の個人制作よりも、古典模写の授業に非常に熱を上げていました^^;

確かに、その教授が話していた通り日本美術の歴史を振り返ると、巨匠と言われる先人達もじぶんの生まれた時代より前に描かれた、古くも新しい作品を模写した作品が残っています。

恐らく一番有名なのは、宗達の描いた風神雷神図屏風を光琳、抱一がそれぞれ同じ構図で描いていますよね。

個人的にはやっぱりオリジナルの宗達の風神雷神が一番好きなのですが、光琳も抱一もそれぞれの作品が本当に素晴らしく大好きです。

そういえば年始にルーブル美術館特集の番組を見ましたが、レオナルド・ダ・ヴィンチの描いたモナ・リザをラファエロが模写したという作品も見ました。

なので、絵画の分野において先人の巨匠の模写、参考にすることはよくあることなので私のこの作品、「パクリ?」と訴えないでくださいね^^まあ若冲の群鶏図には本当に〜本当に〜遠く及ばないですけど・・・。

今回若冲の群鶏図を追いかける中で、どれだけ若冲が一羽、一羽に魂を込めて、集中して、夢中になって描いたのか。

鑑賞するだけでは分からなかった、生々しい感覚を非常に感じました。

だいぶ大元の群鶏図から鶏の表情も、色も、空間も全然変えているのですが、大元の絵の筆の運び方、複雑に絡み合った羽の所在など

見慣れた作品のはずなのに、深く追いかけることから沢山の新しい風を感じて、ものすごくエネルギーを得ました。

また色んな作品の模写をしてみたいものです!

そんな感じで一年が始まりました。今年もよろしくお願いします〜^^

ひかる